『Metal Doll Princess』
作 Rui 様
第4章「ヴァルキリーナンバー」
ACT4「3Days In 1st Day」
唯自宅工房
メンテ用ベッドに寝てシャットダウンしているルイからコードを伸ばし、
色々な機器に接続し、モニターで確認しつつ、各部分のメンテナンスをする唯
「…成る程。ふ〜ん、各プログラムは異常無し。駆動系のプログラムも、無いか。」
そう言いながらメンテナンスを進めていく唯
「戦闘用プログラムは…若干のアップデートしておくか。」
そう言うとキーボーードを打つ唯
戦闘用プログラムのアップデートを終えるとキーボードを打ち口を開く唯
「ルイ、聞こえてる?」
「…はい。聞こえております。」
ルイの言葉を確認して口を開く唯
「現状武装は満足している?」
「…はい。大丈夫です。現在装備されている武装で充分マスターをお守り出来ます。」
ルイの言葉を聞き口を開く唯
「そう。解ったわ。一旦落とすわよ。」
そう言うとキーボードを操作する唯
「…外部からの入力を確認。シャットダウンします。」
そう言うとシャットダウンするルイ
それを見て口を開く唯
「さて、どうしようかな?」
翌日
早坂邸
ロビー
「水月様、いらっしゃいませ。」
ロビーに入って来た唯とルイを見て口を開くルーナ
「ルーナ、神は?ルイのメンテ終わったから返しに来たんだけど…。」
「では少々お待ち下さいませ。只今呼んで来ますのでそちらのソファーでお待ち下さい。」
そう言うとお辞儀をし、ロビーから去っていくルーナ
ルーナが去ったのを確認するとソファーに座りノートパソコンを起動し、キーボードを打つ唯
「水月様、何をしているのですか?」
疑問に思い口を開くルイ
「ん?ちょっとお仕事。これでも忙しいのよ、私。」
そう言うとキーボードを打ち続ける唯
そのまましばらく待つとルーナが神を連れて来た
「唯女史、待たせたな。」
その言葉を聞き立ち上がり口を開く唯
「そんな待って無いわよ。仕事が有ったから。…で、終わったから帰しに来たわよ。」
「そうか。ルイ、何をされた?報告しろ。」
神の言葉に口を開くルイ
「はい。各駆動系とプログラムのメンテナンス及びアップデート。こちらはマスターの要望通りです。」
「そうか。他には何かされなかったか?」
神の言葉に再度口を開くルイ
「はい。腕部及び脚部に武装が追加されました。」
「武装?」
ルイの言葉に疑問に思う神
「はい。腕部は右腕がビームサーベル。左腕はビームキャノン。
脚部は両足共にミサイルポッドが追加されました。」
ルイの言葉を聞き唯を見る神
「あ〜、言いたい事は解る。解ってる。約束破ったのは認めるから、ちゃんと3日間神のドールになるから!」
唯の言葉に頷く神
「けど、ちょっと色々する事有るから、明日の朝からで良い?」
「軍の方か?」
神の言葉に頷く唯
「解った。明日の朝、10時くらいに来て貰えるか?」
「OK。ちゃんとそれ用のプログラム組んでくるから。」
翌日
早坂邸前
自前の33Rに乗ってくる唯
「それじゃハイネ、後頼むわね。」
「はい、解りました。それでは失礼します。」
そう言うと唯の33Rで去っていくハイネ
「…はぁ、行くか。」
そう言うと早坂邸のドアを開け、ロビーに入って行く唯
早坂邸ロビー
ロビーに入ると神・ルイ・ルーナが待っていた
「唯女史、始めようか?」
「…えぇ。けど、あくまでの仮想プログラムのドールだから、期間が終わったら元に戻るからね。」
「あぁ、解った。」
嫌々な顔をしつつ了承する神
その返事を聞くとソファーに座りノーパソを開きケーブルを自身の右こめかみに接続する唯
そのままキーボードを打つ唯
「…それじゃ、行くわよ。」
そう言うとエンターキーを押す唯
それと同時に眼を閉じ、ケーブルを抜き、ノーパソをシャットダウンすると、眼を開く唯
眼を開くと立ち上がり神を見る唯
「初めましてMaster。私はMetal Doll Maid Runaです。どうぞご命令を。」
「ルナか。ではルーナが持っているメイド服に着替えろ。」
「YES、Master。」
そう言うと着ていた服を脱ぎ、ルーナが持っていたメイド服を着るルナ
着替え終わったルナを見て口を開く神
「ルナ、どうだ?その服は?」
「ハイ、Bodyに密着して気持ち良いです、Master。」
その言葉を聞き口を開く神
「そうか。ルイ・ルーナ、通常の業務に入れ。ルナ、お前は私と共に来い!」
「「はい、マスター。」」
そう言うと業務へと戻るルイとルーナ
「YES、Master。」
そう言うと移動する神について行くルナ
神の私室
ソファーに座る神と、その目の前に立つルナ
ふと口を開く神
「ルナ、お前の名前と存在意義とお前のマスターを言え。」
「はい。私の名前はルナ。存在意義はMasterに仕え、奉仕する事。My Masterは早坂神様です。」
ルナの言葉にニヤリと笑う神
「ルナ、お前は私の命令には逆らえない。そうだろう?」
「YES、Master。私はMasterの命令には従います。」
神の言葉に躊躇無く答えるルナ
ルナの言葉を聞きにやつく神
「Master、どうなされましたか?」
そのにやつきを疑問に思ったのか、口を開くルナ
「ん?いや、なんでもない。呼びつける迄プログラムされた業務をこなしていろ。」
「Yes、Master。それでは失礼致します。」
そう言うとお辞儀をし、部屋から出て行くルナ
ルナが出て行ったのを確認すると、何処かへ電話をかける神
その日の夜
早坂家ロビー
そこには神・ルイ・ルーナにルナの姿が有った
そんな中で口を開く神
「それでは私はルナと出かけてくるから、後の事は頼むぞ。」
「はい。」
神の言葉に頷くルイ
「それでは、行ってくる。」
「「いってらっしゃいませ。」」
神の言葉に2人合わせて口を開くルイとルーナ
それを背中で聞き、ロビーから出て行く神とルナ
外には一台の黒塗り車が止まっており、それに乗り込む神とルナ
車内
走り出してから口を開くルナ
「Master、一つ聞いてもよろしいですか?」
「なんだ?答えられる範囲なら良いぞ。」
「ありがとうございます。」
そう言うと一息つき、口を開くルナ
「この車は何処に向かっているのですか?そしてその場所で何が起きるのですか?」
ルナの問いに返答の口を開く神
「それは行ってからのお楽しみ、つまりは秘密だ。両方共な。」
「…了解しました、Masuter。」
神の言葉に答えるルナ
一人と一体を乗せた車はまだまだ走る
30分程走らせると、とある邸宅に到着する
到着し、停車するとドアが開く
ドアが開いたのを確認すると車から降りる神とルナ
降りた所には一人の男性と一体のMatel Dollが出迎えをしていた
「神、久方ぶりの呼び出しありがとう。俺も俺のドールもありがたい。」
出迎えた男性が口を開く
「謙遜はよせ。それに中で皆が待っているだろう?」
「そうだな。それでは深淵の宴を始めようか、神。」
その言葉の後建物の中へ入っていく神達
建物内
ロビー
そこには数人の男性とそれに付き添う数体のメタルドールが居た
その中の男性に誘われるまま奥へ行き、ロビーを見渡すと口を開く神
「同士諸君達。今宵は急な呼び出しに集まってくれて感謝致します。
今宵は己のMatel Dollを披露しあおうでは無いか。それでは、始めよう。」
神の言葉に会が始まる
予想通り神とルナに人が集まる
「Master、この方々は?」
「Matel Dollを愛する者達の会だ。左から聖とそのDollルーン。その隣が玖我とそのDollデュラン。
次が女性マスターの羽純とそのDollヘヴン。最後がシンとそのDollカレンだ。」
「Pi、MemoreyにSET。登録致しました。」
ルナのその言葉の後口を開くシン
「神。彼女の名前は何と言うのだね?」
シンの言葉にニヤリとすると口を開く神
「彼女自身から、自己紹介させるかい?」
神の言葉に頷く一同
その会話を聞き、神の仕草を見ると口を開くルナ
「私の名前はルナ。Master早坂神に仕えるMatel Doll Maidです。」
ルナの言葉にそれぞれが感心する
「今宵の遊具は彼女で決定だな。」
「異議無しだ。」
シンの言葉に合わせる聖
そんな中でふと口を開く羽純
「神、一つ聞いてよろしいかしら?」
「羽純嬢、構わんが。」
「ありがとう。」
そう言うと一息付き、口を開く羽純
「彼女、ルナって、戦闘用かしら?…いえ、オールランドタイプって言った方がよろしいかしら?」
羽純の言葉にざわつく聖・玖我・シン
やれやれと言った感じで口を開く神
「羽純嬢、正解だ。彼女、ルナはオールラウンドタイプだ。」
「やっぱり。」
神の返答を聞きそう言うと少し考え込む羽純
「どうした?羽純嬢?」
羽純の行動に疑問に思う神
「えっ?あぁ、何でもないわ。それよりも、聖。準備は出来ているのかしら?」
そう言いながら聖の方を向く羽純
羽純の顔を見て一度頷くと口を開く聖
「勿論だ。地下へ。そこにある。」
聖の言葉と共に地下へ移動する一堂
―Another Character Story―
IN
―羽純―
早坂が新しいドールを連れて来た
名前はルナ
けど、私はルナの容姿を見て、彼女を思い出していた
遙か昔に、共に戦った聖騎士の姿を
他人の空似で有って欲しい
私はただ、そう願うだけ
OUT
エレベーターを降り、通路を進み、扉に当たり、その扉を抜けるとそこには巨大な空間が有った
その巨大さに呆然とする聖を除いた一同
そんな中で口を開く玖我
「聖、良くこんな巨大な空間を作れたな?」
「玖我、無月の家系は代々大金持ち、いや大富豪だ。これぐらいどうって事ない。」
聖の言葉に納得する一同
「それで、ここで何をする気なのだ?無月。」
ふと口を開く玖我
「俺のルーン、羽純のヘヴン。それに早坂のルナ。いずれも戦闘用なのだろう?」
聖の言葉ににやつく神
「成る程。では1対2でルーンとヘヴンが組むのはどうだ?」
神の言葉に口を開く聖
「大きく出たな、早坂。」
「それだけ自信が有ると言う事だ。ルナ、戦闘用プログラムを起動出来るか?」
「YES、Master。」
神の言葉に答えるとプログラムを検索するルナ
「プログラム確認。ヴァルキリープログラムWake UP。」
そう言うと蒼の神装機を纏うルナ
その光景に驚きの声が上がる
「ヘヴン、行きなさい。」
羽純の言葉に頷くと前に出るヘヴン
「ルーン、無茶はするなよ。」
「ハイ。」
聖の言葉に答えると前に出るルーン
「ルナ、加減はしろよ。」
「YES、MASTER。」
神の言葉に答えると前に出るルナ
前に出ると向き合うルーン・ヘヴンとルナ
それを確認すると口を開く聖
「では、始め!」
聖と言葉の共に素早く距離を詰め、ルーンを吹っ飛ばすルナ
そのまま壁に当たり損傷を口にするルーン
「ピー。背部及び腹部に損傷。損傷率13%。戦闘続行可能。」
そう言うと立ち上がるルーン
立ち上がったルーンの目の前には巨大な気の塊が迫って来ていた
「フェザーシールド!」
ビットを射出し、巨大な気の塊をルーンの目の前でガードするヘヴン
気の塊をガードし、拡散すると目の前には剣を持ったルナの姿が有った
それを見てビームソードでガードするヘヴン
そのままルナを弾くヘヴン
ヘヴンに弾かれ後ろに飛ぶとそのまま着地するルナ
目の前を見据えるとそこにはビットを射出し、向かってくるヘヴンの姿が有った
「無線誘導兵器(ビット)を確認。シールド展開。」
多方向からのビットによる攻撃をガードするルナ
完全にガードし、攻撃が止んだのを確認するとシールドを解除するルナ
ルナがシールドを解除した直後
ルーンによって吹っ飛ばされるルナ
そのまま壁に当たり、床に崩れ落ちるルナ
それを見て追撃に移るヘヴン
その直後
ルナに向かっていたヘヴンが突然消え、代わりに立ち尽くすルナの姿が有った
「TARGETヲLOCK。撃破シマス。」
そう言うと手に持っていたヘヴンを壁へと叩きつける
ヘヴンを壁に叩きつけると、ルーンを睨みつけるルナ
「NEXT TARGET、LOCK。」
そう言うとルーンに向かい突撃するルナ
それを見て口を開く羽純
「まずい!暴走しているわ!」
羽純の言葉に驚く一同
その直後、ルーンの顔を掴みそのまま壁へと叩きつけるルナ
「TARGETノ撃破ヲ確認。」
そう言うと身体の各部から排熱風が出る
そしてそのまま倒れ込むルナ
それを確認してそれぞれのMDへ駆け寄る神・羽純・聖
ヘヴンを見て口を開く羽純
「うわっ、損傷率70%超え。聖、貴方のルーンは?」
「60%オーバーだ。」
「そう。神、ルナは?」
聖の問いを聞き神に対し口を開く羽純
「…こちらはオーバーヒートだ。少し経てば戻るだろう。それよりも今のは一体?」
神の言葉を聞き口を開く羽純
「…推測でしか無いけれど、衝撃による誤作動って所かしら?」
「…そうか。」
そう言うと”すまない”と言う顔をする神
「神、心配しないで。私のヘヴンにしろ聖のルーンにしろ良い経験になったわ。
まぁ、高い授業料だと思えば良いだけだし。こっちはこっちで何とかするから。ねっ。」
羽純の言葉に口を開く神
「…そうか。ならばせめて明日俺の家に来ないか?」
神からの突然の提案に疑問に思う一同
「今回の謝罪的な意味でルナで遊ぼうかと思うんだが、どうだ?」
そう言うと皆を見る神
それぞれが頷きを見せる
「…すまない。では明日、我が家で会おう。」
神のその言葉でその日はお開きとなった
羽純邸私室
ヘヴンと自身のパソコンをケーブルで繋げ、今日の戦闘データを引き出し、見つめる羽純
「…やっぱり、この戦い方は彼女そっくり。なら彼女は…。」
そう言いながら夜は更けていく
ACT5へ続く
キャラ紹介
無月聖(むつき ひじり) 男
極東地区に佇まいを構える男性
神同様MDに精通し、軍部に勤める
軍部では特殊機動部隊のテスターを勤める
所有MDはルーン
玖我命(くが みこと) 男
聖同様極東地区に佇まいを構える男性
Mdに精通しているもの、軍部には非所属
所有MDはデュラン
シン=ハーティス 男
極東地区に住む外部移住者
日本語に慣れており会話は通じる
所有MDはカレン
白井羽純(しらい はずみ) 女
極東地区軍部研究部に所属する女性
シルヴィアとは知り合いな様子
所有MDは自身の人格データをフィードバックさせたヘヴン
唯の過去を知っている様子
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