『Metal Doll Princess』

作 Rui 様





二章「更科瑠美那/ルーナ」


ACT2「Remodeling」


早坂邸工房

「マスター、唯様とお連れの方をお連れしました。」
工房に入るとその言葉を発するRui
「ご苦労、Rui。」
その言葉を聞くと神の側に立つRui
「んで、彼女が、そうか?唯女史。」
「そっ。孤児院で見つけて来たの。んで、どのくらい出せそう?」
唯の言葉に電卓を取り出し打ち込む神
「う〜ん、このぐらいは?」
「それは、彼女に聞いてみないと。(まぁ、建前だけどね。)」
「…そうか。(解ってるじゃないか。)」
唯にそう言うとルミナに寄る神
一瞬引くルミナ
「…何かしたのか?自分は。」
「さぁ、ルミナ、怖がらないでね。彼、それでもピュアだから。」
「はぁ?何を言っているんだね唯女史。…それで、このくらいでどうかね?」
そう言うと電卓を提示する神
「…え〜と、これって、日給ですか?」
「あぁ。充分過ぎると思うんだが。どうだ?」
「…あ、ありがとうございます。私には、充分過ぎます。」
「そうか、ありがとう。Rui、彼女に仕事を教えてやれ。」
「はい。解りました。」
そう言うとルミナに寄るRui
「よろしくね、ルミナさん。」
「あっ、はい。」
「それじゃ行きましょう。」
「は、はい。」
そう言うとRuiと共に去っていくルミナ
「…どうやってMetal Dollにするの?彼女を。」
「安心させてからだ。」
「…鬼畜。」
「唯女史もな。」

一週間後

早坂邸ロビー

「あっ、唯さん。」
「ルミナ、どう?慣れそう?」
「はい。何とかなりそうです。」
「そぅ。神は?」
「今所用で出かけてます。…もうそろそろしたら帰って来る筈ですけど。」
ルミナの言葉を聞いて少し考える
「それじゃ、お茶良い?」
「はい♪」
笑顔で返事をするとキッチンの方へ去って行く
「…全く、神も何考えてるんだが。」
「何か言ったかね?唯女史。」
「…やっほう。彼女どうするの?」
「今日だ。Rui、先に工房へ行って準備をしといてくれ。」
「はい。マスター。それでは唯様。失礼します。」
そう言うと工房の方へ去って行くRui
「あっ、お帰りなさいませ、ご主人様。」
ルミナの言葉に少し呆れる唯
「…なんて言う呼ばせ方してるのよ。」
「勝手に呼べって言ったら、そう言ったからそのままにしてるんだ。」
「あっ、そうなの。ルミナも何でご主人様なの?」
「えっ?一番気兼ねなく呼べるからかな〜って思ったから。」
「…そう。」
ルミナの言葉に再度呆れる唯
「ルミナ、ついて来い。」
「あっ、はい。ご主人様。」

工房

工房では既にRuiが準備を済ませていた
「マスター、準備の方は全部終っております。」
「ありがとう、Rui。」
「…あの〜、一体ここで何をするんですか?」
疑問に思うルミナ
「とりあえず、服を脱いでそのベッドに寝ろ。あぁ、下着は付けとていて構わん。」
「えっ?…あっ、はい。」
疑問に思いながらも服を脱ぎベッドに寝るルミナ
「ルミナ、目が覚めれば君は更に従順な存在になっている。怖がるな。安心しろ。」
「あっ、はい。」
「それじゃ、おやすみ。」
そう言うと首筋に注射を打つと眠りに入るルミナ
「…相変わらず鬼畜ね〜。」
「何とでも言え。Rui、始めるぞ。」
「はい。マスター。」

工房の中心でルミナを改造してる神とRui
その脇の方でノートパソコンでプログラムを打つ唯
「…ねぇ神。」
「何だ?唯女史。」
「今回自我はどうするの?」
「あ〜、残しといてくれ。だが基本はプログラムだ。」
「了解。」
そう言うとノートパソコンを打ち込む唯
「マスター、胸部の方は如何致しましょうか?」
「色々詰め込めるからな、少し大きめだ。」
「はい。マスター。」

ルミナの改造中にふと手を止める神
「マスター、どうなされました?」
「…肌の色をどうしようかと考えているんだ。
だが既にほぼ全身を機械化してしまったからな〜。」
「何〜?どうしたいの?」
ふと後ろから声を掛ける唯
「普通の人肌の色のままで良いのかどうかちょっと…。」
「そのままで良いでしょう。無理に色変えると生体脳に負担が掛かるから。」
「…そうか。ありがとう。」
「いえいえ。」

改造開始から2時間

「唯女史、少し良いかな?」
「ん?何?脳弄くるの?」
「あぁ、そうなんだが、Rui、唯女史に設計図を。」
「はい。」
そう言うとルミナの脳の設計図を映し出すRui
「…どうしたいの?」
「電子脳で生体脳を制限したいんだが、
どうしたら良い?中核だけ残してそれを電子脳で制御する方が良いのだろうか?」
「…何処かで見た制御法ね。まぁ、その方法で良いんじゃないの。」
「そうか、ありがとう。」
そう言うと脳の改造へ入る神とRui
「…ふう。何でこんな苦労迄して欲しいのね。…お人好しかな?私。」

続く


ACT3「Obedient Metal Doll」へ




戻る